カレー屋は店主で選べ
紅白のXJAPANに興奮し、気付いたら2016年。
あけましておめでとうございます。
今更ですが、カレー Advent Calendar 2015の24日目を公開します。
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大好きな店がある。
五反田の「かれーの店うどん」と長崎の「チャイ屋マドゥバニ」。
この2店舗の共通点はもちろんカレーがうまいこと。
そして店主の個性がとがりすぎていること。
わたしがかれーの店うどんにはじめて行ったのは今から8年ほど前。
高校生の頃だった。
何がきっかけか今となっては覚えていないが、あれは冬の日だったように思う。
奇抜すぎる赤いホームページを隅々まで読んで訪れた、
カウンター13席しかない小さな店舗。
当時の恋人と夜のすーぷかれーをいただいた。
腹の底からあたたまるそれは食後とても幸せな気持ちになった。
わたしたちは季節限定かれーを狙って毎月うどんに通った。
一年間通って、全種類を制覇したわたしたちのオススメは牡蠣のすーぷかれー。
ほとんど生状態の牡蠣を楽しむ前半戦、
後半戦はすーぷが染みこんだ牡蠣をするっといただき、
ごはんと交互に牡蠣エキスがしみ出たスープを楽しむ。
じゅわー。うまい。
牡蠣×すーぷかれーの組み合わせを生み出した店主、うどんさん(勝手にそう呼ばせてもらっている)。この人がまたすごい。
石野真子さんの大ファンである店主がいるこの店舗、原則取材NGだが「真子さんが来るならOK!」とブログで公言している。
そして真子さんの直接取材を実現させているのだからすごい。
一見ひとクセあるうどんさんだが「この前モロッコ旅行に行ってきたんだよ〜」と奥さんと撮った写真を見せてくるなど、以外とお茶目な一面もある。
私自身、この店主とこのカレーにハマってしまい、大事なひとができるとすぐ連れて行きたくなってしまう。
歴代の友人・彼氏をつれてきているので、親よりも私の交友関係を知っている唯一の人間かもしれない。
そんな店主がわたしは大好きだ。
もう一店舗、長崎のマドゥバニを紹介したい。
この店主も変人奇人のたぐいで、カレー屋をやっているにも関わらず
「カレーよりもラーメンが好き」と公言している。
twitterのアカウント名も@tsukemenでやっており、そこでは長崎のカレー界隈に対する熱い檄が飛んでいる(さきほど確認したところ過去のツイートは削除されているようです)。
「うちの店が流行らない長崎のカレーシーンはクソ」
などとかなり過激な発言を繰り返していたこのつけめんさんだが、
実際、カレーはとてつもなくうまい。
いかにもインドで修行してきました風のその風貌から、
現地で修行してつくったカレーかと思いきや、
「ある日突然カレー神が降臨した」というのだからヤバい。
(最初は「完全にアッチ系の人だ」と思った)
しかしこのひとのカレー、驚くほどうまい。
東京で100店舗以上のカレーを食べ歩いてきたが、食べたことがない味だと思った。
ジャンルは創作インドカレーといったところ。
黒いチキンがこれまたからくてうまい。イカスミを混ぜたものに漬けこんでいるらしい。
「一番好きな食べ物はつけめんだ」と断言する店主にこんなにうまいカレーを作られたら困る。
この人が本気出してつけめんをつくったらどうなってしまうんだ。完全に食べたい。
カウンター7席しかない、あの狭い店舗を構える長崎市まで食べに行きたい。
さて、奇人変人店主を2名続けて紹介したが、
カレー屋は店主の人間性も含めてクセになるものだと思う。
私は今回挙げたうどんさんとつけめんさん以外にも、クセのある店主・店舗を見つけ
死ぬまで通い続けたいと思っている。
奇人変人店主がつくるカレーはぜったいに美味いのだから。