実録・月45時間残業→月20時間残業に変えるとこうなる
残業の話が流行ってるらしいので書いてみる。
今年の4月に転職して、生活が大きく変わった。
月45時間残業の生活(通信業界営業職・2015年3月まで)
・トイレは仕事場
365日電話がかかってくる職種だった。繁忙期などは休みの日でも風呂の前に業務端末を置き、電話が鳴ればシャワーを止め電話に出るという生活を送っていた(C向け担当だと電話1本を逃すだけで競合他社との顧客の奪い合いに負けることがある)。汚い話だがトイレに入っている時なども容赦なく電話がかかってくるので、便座に座りながら仕事の電話をすることも多々あった。IT業界では「トイレで寝落ちして出てこない」という話をよく聞くが、前職ではトイレに行ったっきり帰ってこない人は「電話長引いてるんだな」という印象だった。
・36協定意識しまくりの月末
勤怠はすべて会社固定のPCのログオフ・ログオン時間で管理されていたため、月末は残業時間を計算し44:55になるように調整していた(所属部署にもよるが、当時所属していた部署は「残業は月に45時間まで」というルールがあった)。もちろんPCなしで家でできる仕事に関しては残業という概念は適用されない(上司によっては「家での残業分も申請していい」と言われるが、休日分を申請すると平日45時間では足りなくなるため実際は申請しにくい状況だった)。
・金を使う時間はたしかにない
もともと内省的で、メンタルが強い方ではなかったので不慣れな仕事で全身にじんましんが出たりした。地方暮らしということもあって金を使う場所もとくになかったので、金は貯まった。残業代は45時間(時給1500円換算でも12ヶ月で80万になる)までならキッチリ出たので本当にありがたかった。
・見た目が老ける
化粧を落とさず寝落ちするというパターンを何回経験したか分からない。明らかに化粧ノリが悪くなった、と実感している。老化?
月20時間残業の生活(人材業界編集職・2015年4月から)
・トイレはトイレ
転職後、トイレで化粧直しをしている同僚の女性を見てびっくりした。そうか、化粧をなおす余裕がある職場なのか、ここは…!!と、衝撃的だった。寝ているひとも電話している人もいない普通のトイレだった。
・だがみなし残業
現職ではいまだに勤怠管理システムが導入されていないため、残業という概念がない。そもそも編集という職種は業務時間という概念がないほどプライベートと仕事の境界がうすい。転職時に決められた給与には「20時間分の残業を含む」と記載があった。1時間残業しても45時間残業しても給与が変わらないというのはある意味強い。
「集中力が続かないから家でやろう」で一時帰宅しても賃金的にはまったく問題ないのである。(情報漏洩が〜とかコンプラが〜とかそのあたりを考えると問題ありすぎだが、それはさておき)
・金を使う余裕ができた
私は、自分が思っていた以上にひとりの時間と家が好きだった。実働時間(仕事のことを考えている時間)は前職と現職でおそらくそこまで大きく変わらないが、変なじんましんも出なくなったし、何より物欲が出てきた。Amazonでの買い物が楽しくて仕方ない。また、帰宅時間を自分都合で決めることで自炊をするようになったので、料理のレパートリーも増えた。
・見た目に気を遣うようになった
化粧直しをする女性が存在する職場である。職業柄かもしれないが、ファッション誌を手に取る機会が増えた(最近は男性誌も勉強になるのでパラ読みしている)。前職では歯医者に行く体力的・精神的余裕がまったくなかったのでしばらくむし歯を放置してしまっていた。転職してから、歯医者にも通うことができ、快適な生活を送れるようになった。
まとめ
人間らしい生活を取り戻せたので転職してよかった!という話。
当然のことではあるが、業界/職種で働き方はまったく違う。いま勤めている会社でも、エンジニアと営業ではまた違った意見が出てくると思う。営業→編集に転職し、日々なんとか生きている自分は運がよかった。
でも、異業種・未経験職種への転職は、やっぱり覚悟が必要かもしれない…楽しいけど!ということについてはまた後日書く予定。
著者備考:今年の4月に転職し、現在2社目。社会人3年目。未経験職種への転職だったため、仕事力は実質新人に毛が生えたレベル(一人でプロジェクトを完遂できない。デザインまわりのことやらカメラやらコピーライティングやら…勉強します……)。WEBメディア界隈の話が少し理解できるようになってきた程度。ブログがやたらと上から目線だということに定評がある。